2022/02/18 15:14
▲写真提供:一般社団法人 十和田奥入瀬観光機構
フィトグラフ|Wellな植物図鑑
植物の頑張る力を見習おう。plantripで扱う商品に潜む「地域植物」を一般的な作物・植物での基本情報、分布、文化歴史、栄養成分などと一緒に紹介しています。なるべくフィトケミカル(植物が作りだす化学物質)も掲載するようにしています(主な品種から数々の参考文献から参照)平たくサクッと知るための情報です。
▼掲載記事は下記noteマガジンより抜粋し一部を再編集、最新またはピックアップ情報をお届けしています。
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ぼけしらずネギ【青森県十和田市】
「ぼけしらずネギ」は、緑と白の境目がくっきりとしていて「ぼけ」がないことからのネーミング。
JA十和田おいらせの商標登録されているブランドネギ。徹底した土壌管理、培土(土寄せ)より栽培されている。他にハウス栽培の軟白ネギ「とわだ娘(こ)」がある。
国立公園十和田湖周辺からの奥入瀬のきれいな水と気候条件、中嶋農法(中嶋常允氏創設の土壌診断・土づくり、生育コントロール技術)によるミネラル豊富な野菜作りに取り組んでいる。
甘みがありエグミが少ないのが特徴で、糖度と硝酸の基準値により、十和田おいらせミネラル野菜「TOM-VEGE(トム・ベジ)」として出荷している。(T:十和田 、O:おいらせ、 M:ミネラル、VEGE:野菜)
▲写真提供:一般社団法人 十和田奥入瀬観光機構
ネギ好きでたまらないが生をしょっちゅう買えない方は、こちらが便利です。「ぼけしらず 」とは限りませんが、十和田市産のネギとニンニクが入っています。パパッと便利な調味料です。
改めて「ネギ」について考えたり調べたりってことないですよね。ふだんの食生活にあまりにも当たり前に溶け込んでいる存在です。
私は北海道生まれで育った年代のこともあり、東京に住んでから葉ネギの豊富な種類を見た時の驚き、そして青森に住んでから葱坊主を近くで見た時の「!」を思い出し、今回いろいろ調べてみました。興味が沸いたら続きをどうぞ。
なるほどそうだったのか!とまだまだ驚くことは植物・野菜にはあるんだなーとワクワク度が上がりました。ネギに感謝です(笑)。
<一般的なネギの基本情報>
【ネギ】葱
学名:Allium fistulosum
英名:Welsh onion、Leek、Spring onion、Green onion
ユリ科/ネギ科/ヒガンバナ科(分類法による)/ネギ属
原産国:中国西部あたりとされている
主な産地:千葉県、埼玉県、茨城県、北海道、群馬県(農林水産省2020年・生産量順)
※以下、特に品種名の表記中「ネギ」「ねぎ」「葱」は参照元資料等に準じている。
緑色の葉の部分は筒状になっており、白い部分は巻いて重なった葉鞘(ようしょう/葉の基部が発達したもの)という。
花茎が伸びあと(薹(とう)がたつ)、総苞(薄い膜)に覆われ、白っぽい緑色の小花が密集し球体状に咲かせ「葱坊主」と呼ばれる。
野菜として生産している場合は品質に影響するため、とうがたつ前に刈り取るが葱坊主は食べることもできる。また、ほとんどのネギ属で葱坊主ができる。
▲チャイブ
▲ニンニク
<歴史>
紀元前より栽培が行われていた中国から日本への渡来は奈良時代と言われている(記載『日本書紀』720年)。和銅4年(771)には、京都府「九条ネギ」の原種(大阪由来)が栽培開始、以降平安時代には広がり、関西での葉ネギが主流であった。
天正年間(1573年〜1593年)に関東で栽培が始まったが、気候の違いにより生育に影響があり、土に埋まっている白い部分を食すようになった。
江戸時代中期には「越津ねぎ」(現在の愛知県津島市越津町周辺)、後期には「下仁田ネギ(群馬県甘楽郡)」が栽培されている。
▲ネギとニンニク 『草木六部耕種法3巻』佐藤信淵(江戸時代後期)パブリックドメイン/国文学研究資料館撮影/味の素食の文化センター蔵
以下、<ネギの分類>葉ネギと根深ネギの違いや成分など続きはこちらから
▲東京都のネギ畑 ©(公財)東京都農林水産振興財団