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2022/04/08 15:45

フィトグラフ|Wellな植物図鑑

植物の頑張る力を見習おう。plantripで扱う商品に潜む「地域植物」を一般的な作物・植物での基本情報、分布、文化歴史、栄養成分などと一緒に紹介しています。なるべくフィトケミカル(植物が作りだす化学物質)も掲載するようにしています(主な品種から数々の参考文献から参照)平たくサクッと知るための情報です。

▼掲載記事は下記noteマガジンより抜粋し一部を再編集、最新またはピックアップ情報をお届けしています。
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ニホンハッカ【北海道北見市・滝上町】/薄荷・ミント


<基本情報>

【ニホンハッカ】日本薄荷、和種薄荷、薄荷
学名:Mentha Canadensis L. var. piperascens H.Hara
英名:Japanese peppermint
シソ科ハッカ属 多年草
原産国:日本、東アジア
主な産地:北海道(国内)、インド(世界)

<ハッカとは>

「ミント」の和名は「薄荷」で、数あるミント類の総称です。ニホンハッカは和ハッカ、世界では和種薄荷(Japanese peppermint)とも呼ばれています。

他のミント類同様、地下茎で広がり群生します。葉は細長く披針形や長楕円形で葉先が尖っていて縁には鋸葉があります。花は白や薄紫色、筒状の小花が、節を囲うように徐々に開花します。


<ハッカ・ミントの分類>

ミント類は、大きくは「スペアミント(主成分カルボン)」「ペパーミント(主成分メントール)」の2系統。

ニホンハッカはペパーミント系に属しますが、取卸油(蒸留直後の油)に総メンソール量が65%以上、精製後のハッカ脳(l-メントールの結晶)が50%~65%含まれていることが基準で、他のペパーミントとは区別されています。

▼ハッカ脳(メントールクリスタル)


ペパーミント(セイヨウハッカ、Peppermint、Mentha×piperita L.)は、ヨーロッパ原産で、スペアミントとウォーターミントの自然交配によって出来たとされています。ペパーミントのハッカ脳の含有量は60%以下。


スペアミント(オランダハッカ、ちりめんハッカ、Mentha spicata L,)の原産はヨーロッパ、アメリカのミント栽培はほとんどが本種。


ウォーターミント(ミズハッカ、水薄荷、沼薄荷、Mentha aquatica)、東南アジア〜ヨーロッパ原産。原種にもっとも近いとされています。

大分類するとこんな感じです。ミント類は交雑しやすく、シノニム(別名)を含めて何千種もあります。アップルミント、パイナップルミント・・調べていくとキリがないくらいです。

<歴史と生産地>

日本には2000年以上前から中国から伝わったとされています。817年に岡山県で導入・試作され、西日本で栽培が広がりました。新潟・群馬・山形へ栽培地が移っていき、1891年頃に北海道で野生種(ヒメハッカ、M. japonica)を発見、その後改良が進みました。

岡山から長い年月、北へ旅してたんですね。

1930年には北見地方が一大生産地となり「世界シェア」70%を占めるまでに。輸入自由化と合成メントールの出現で1983年に工場閉鎖となりました。
1990年以降は、北見市によりハッカ畑が造成され蒸留所も再建。一度は途絶えた和種薄荷「ほくと」のハッカ油生産も少量ながら復活しています。

▲北見ハッカ記念館
▼北見ハッカ通称のハッカ油。この商品の原料はインド産「ニホンハッカ」です。


現在の国内生産量の第一位は、北見市より北西に位置する紋別郡滝上町(たきのうえちょう)です。滝上町での栽培の始まりは1910年(明治43年)と言われ、現在約10ヘクタールのみとなっています。
4ヘクタールの敷地に、ニホンハッカを始めとする約200種類の「ハーブガーデン」が作られています。
「フレグランスハウス」ではハーブティの提供、ハーブクラフト体験もできるようです。行ってみたいですね。



▶︎もう少しだけ知りたい!という方はこちらのマガジンから読んでみてください。




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